2014/12/12

キャラクターの表情集はどのくらい必要か?

演技の1つ「表情」の設定

キャラクター設定をするにあたって、もう1つ大事なことがあります。動きを作る(演技をさせる)にはキャラクターがその時に「どんなかんじょうでいるかをかんがえなければいけない」のですが、そのためにキャラクター表には、「表情集」というものも作られています。
各キャラクターごとに笑った顔、怒った顔、悲しい顔など、少なくとも6パターンぐらいの表情が描かれています。これらの表情集は、キャラクターデザイナーが原画を描く人のために、「このキャラクターはこんな怒り方をしますよ、こんな泣き方をしますよ」などと指定や参考のために描いたものです。キャラクターによって性格が変われば、その動き(演技)も変わってくるわけで、それぞれの演技の癖も伝えるのに必要な設定になります。さらに言うと、2Dのアニメーションは3DCGと違って立体ではないので、角度の違いの絵は自分で描かなければならず、この「表情集」は立体的にキャラクターの出材を見せるのに非常に大事なポイントとなるわけです。つまり、2Dのアニメーターにとって動きを作るということは、立体を理解して形をとれる(画が描ける)ということにつながるわけです。

2014/12/11

意外と知られていないキャラクター表の重要度

「らしさ」を表現するキャラクターのポーズを見つける

「模写」することの本当の意味

まずはこの画のキャラクターのポーズ例を、ざっと見ていってください。それぞれキャラクターの性格が出ています。女性の場合男性キャラクターのように体格差がない分、ポーズには特に気を使います。おとなしい性格化活発なのかポーズだけでもわかりますよね。アクション系キャラクターのように、はでなアクションが加わると小物を持たせなくても職業や役柄もわかってくるようになってきます。
逆の見方をすれば、ポーズや動きもキャラクターデザインの一部なのです。それを知るために見キャラクター表(設定書)や広告にもよく目を通してみてください。みな、キャラクターの個性がよくわかるポーズをしているはずなのです。学生の中には模写を良しとせず(人まねの卑怯なやり方と考えているらしいのですが)、

あくまで自分流の描き方にこだわる人が少なからずいます。しかし、私たちプロにとっては絵柄を映すのではなくポーズの勉強のために模写をします。中には「ウソパース」や腕や脚を「誇張」した、デッサンの先生に見せたら怒られそうなポーズをとるキャラクターもいます。これはアニメーターも承知の上で、より「らしく」、より「おもしろい動き」にするためにわざとやっていることなのです。つまり、すべてわかってやっているのです。
必要とあればキャラクター表のそれよりも、カットやシーンごとにもっと誇張して描いてしまうことも多々あります。アニメーションの面白さってストーリーのみならず、動きののみならず、キャラクターデザインのみならず……それぞれが微妙に絡んでいますね。

2014/12/10

意外と知られていないキャラクター表の重要度

個性を統一させるために

私たちはコスチュームやその絵柄意外にもキャラクターごとのポーズ(動き)をキャラクター表に求めます。このキャラクターだったらこんな動きをするだろう、あのキャラクターだったら立ちポーズはあんなのがよいだろう、と。実際にキャラクター表には三面図のほかに、キャラクターごとの表情集た独特のアクションポーズも描かれています。ある意味アクションやモーションはキャラクターデザインの段階から始まっているわけです。言葉を変えてキャラクター設定といったほうが、わかりやすいでしょうか。
それは、同じキャラクターでも感情の度合いやシーンによって歩き方や走り方が変わるのと同様、それぞれの演技(動き)が必要だと考えているからです。
今の日本ではシーンごとにアニメーターが原画を描きますが、昔のディズニーでは作品一本を通してキャラクターごとにアニメーターがついて、そのキャラを動かしていました。つまり、アニメーターの演技がそのまま各キャラクターに反映され、個性を出していたのですね。
以前こんなことがありました。柔道を題材にしたあるアニメーションなのですが、主人公のライバルは大変気の強いキャラという設定でした。とこラオが、主人公との試合が始まった瞬間に手がぶつかりそうになり、思わず目をつぶって顔をせ向けてしまっているという原画を描いてきたアニメーターがいました。モーション自体は下手ではないのですが、このキャラの場合は殴られても痛くても本来なら主人公の顔を睨みつけているべきシーンなんです。根本的なところでキャラと作品の方向性が変わってしまうので、当然リテークになって描き直しになります。アニメーションの第一歩はまずどんなキャラクターなのか知る(考える)ことなのです。
学生アニメやイラストでもみんな最初に悩むのがポーズで、顔はすぐ描けるのに手足は描いたり消したりを何十回もやっています。キャラの性格や設定がしっかりできた人ほどさらさら描けているようで、これは「この性格だとこんなポーズ」という描き手と読者の共通認識があるのと一緒です。悪い言い方をすれば「ありがち」ということなのですが、作り手としては絶対に必要なことです。