2014/12/19

動きに現れる個性がおもしろい!

ボールを投げるにしても、あっ、あの選手が投げている、となれば魔球がなくても別の意味で面白いものです。しかし、正直なところ、野球のモーションを勉強しても、使う機会はあまりありません。それではなぜ、ここで、あえて取り上げるかというと、「ツメ」「ため」、「中ナシ」、「軌道線」などの基本に「個性」が入ったすべての条件が学べる動きだからです。さらに前進の動きはもちろん、腰や背骨のひねりや曲がり具合、肩の筋肉や足のつく位置まで、人体の構造まで気をつけなければいけません。
この写真は「山田久志」、「野茂秀雄」この人たちのフォームを見るだけではなく、必ずモーションを作ってみてください。アニメを作るうえで、すべての動きのためになります。
たとえば「野茂秀雄」のトルネードは王はこの体のひねりだけで、野茂を認識できます。さらに、「山田久志」のは個性的で、逆に漫画やアニメにも使われました。野球ファンじゃなくても「イチロー」は知っていますよね。今は屋ていないけれど振り子打法も有名でした。
特に、野球が好きでなくてもよいのです、選手の名前を知らなくてもかまいません。ただ動きの勉強には最適な素材、特にピッチャーの動きが参考になることを覚えておいてください。

2014/12/18

野球のアニメとテレビ中継 それぞれの画像の違いを比べる


リアル、という言葉の真意は?


実は私も野球ゲームは好きですが、面白いのはデフォルメしたマンガのキャラクターより、リアルなキャラクターのほうが「表情豊か」と感じるのです。これはキャラクターデザインの仕事から見ればデフォルメキャラは記号でしか描いていないから同然のことで、その表情でさえ記号でしかありえません。かたやリアルなキャラクターはデザインがリアルというより、キャラクターの「個体差」として「動きもリアルに描こう」としているのです。野球のテレビ中継を見ているいないで据え方は変わってきますが、見ていない人でも動きの違いは認識できます。
テレビの野球中継では、だれが投げるのか、だれがホームランを打ってくれるのかがドラマになります。結果として好きなチームが勝てばもちろんよいのですが「誰が」何をやったのかが面白くなるのですね。1時期、野球選手の形態模写が流行りました。モーションだけでどの選手かがわかるというもので、リアルな面白さのほかにも、誰だかわかるということ、これが大事だったんですね。
リアルというのは「動き」ではなく、「キャラクター自体」のことです。野球選手という実在のキャラクターがいるという前提がありますが、アニメキャラもそれぞれの個性があってこそのドラマです。デザインやモーションがマンガ的だから面白くなるとは限りません。リアルでもデフォルメでも、そのキャラクターの違いがなければいけないのです。このキャラクターの個性とは、演技ともいえます。

2014/12/17

キャラの特徴となる動きや表情


キャラの特徴となる動きや表情

かなり昔の某有名野球アニメを思い出してみましょう。投球中のモーションの中で、カットバックとして主人公やライバルの顔がアップで映り、長々と喋っていました。ときには、1球投げるだけでも30分かかったり、後にパロディになるくらい目から炎がでたり、汗だくで涙を流していたりしていました。よいか悪いかは別にしても、とても表情豊かでしたね。あの作品であの表情のアップのシーンがなかったら、ヒットしたかどうかはわかりません。いやヒットしなかったでしょうね。
これは極端な例ですが、表情のアップは作品を左右する大事な要素で、演出家と監督の腕の見せ所です。ストーリーがよい、キャラクターの恰好がよい、設定やデザインが良いというほかに、見せ方がよい、気演出が面白いという見本です。専門学校では、大半の学生に演出ってなんですか?と質問されるのですが、中には演出を教えていないのに濃いムービーを作っている学生がいます。聞けば、パロディじゃなく登場キャラの気持ちを前面に考えて作ったらこうなっただけということでした。それがその人の演出の1つなんです。
また、動きについてもいえることがあります。現実にはありえない魔球や打法などが特徴にもなっています。デフォルメされた画面いっぱいのアクションや極端なパースが面白さを引き立てています。しかし、こういった作品を作るのがすべて正しいといっているわけではありません。表情があるから面白くなるとも言えません。アニメーション作品をゲーム化した時の失敗はこういったところにいくつか原因がありますが、次は1つ違う例を考えてみましょう。

2014/12/16

キャラクターの表情集はどのくらい必要か?


表情付の悩みどころ

アニメーションだけじゃなくゲームの仕事を始めてからは、この6パターンの表情というのは結構厄介なものに感じました。6パターンしか描けないというのは、アニメーターとしては欲求不安気味になってしまうのです。というのもアニメはそのシーンやカットごとにキャラの感情度合いに合わせて「いろいろな演技や動き」にしなければいけなく、またそれがアニメーションの面白さだと思っているわけですから、いつもこの表情でいいのかどうななのか悩んでしまうわけです。ジャンルが違って制約があるのは仕方ありませんが、後ろからシナリオや声優さんのセリフが入ったのを見るとあぁこのシーンではあんな表情にしてこう動かしたほうがもっと面白いのに……と、枚数を増やせば自分の首を絞めてしまうのにと思ってしまうわけです。
正直に言ってしまうと、方と腕の動きの次ぐらいに、この表情については3DCGには不安を持っていました。ところがどっこい、じゃあ自分でそういうモデルを作れよ落ち割れる前に、あっという間に3DCGでも、いろいろな表情ををつけられるモデルができてしまってのですね。
根本的に、どちらかといえば実写よりもマンガよりなアニメーションは、動きや表情を誇張してそれを売り物にしていて、逆に今の3DCGはリアル思考の作品がうけていて別ジャンルとして相容れないように思われていました。というか私自身もそう思っていました。でも、ポーズ設定ソフトの「Poser]でキャラクターの表情を動かしてみたときに自分の考えが古くなったことに気が付いたのです。リアルなモデルなのにマンガのような表情が作れるんですね、これが、アニメの目のように大きくなくても、口が大きく開けたれなくても面白くさまざまな表情が作れることはアニメーターとしては勉強になりました。
当たり前のことですが、アニメーションって誇張する前の表情の期はオンは普通の人間の表情です。アニメの技法を学ぶだけではなく併せたほうがおもしろい何かができないものでしょうか?

2014/12/15

キャラクターの表情集はどのくらい必要か?

個性を統一させるために

表情の「6パターン」なのですが、別に取り決めがあるわけではないのですが、育成や恋愛シュミレーションゲームでもだいたい6パターン以上の表情を描い起してくださいと注文がきます。面白いことにキャラクターデザインにおいても、性格の違いなども6パターンに分類することができます。これは偶然の一致というわけでもなく、人間を描こうとすると最低でも6パターンは出さないと描ききれない、客論で言ってしまうと作品として面白みが出ないということなんでしょうね。
はたからアニメーターの仕事を見ていると、そのキャラクターの表情をしながら画を描いていることが多々あります。動きだけじゃなく表情もひっくるめてキャラクターになり切ってアニメーションを作っているんだと思います。もちろんアニメーター全員がいうつもそうやっているわけではないですが、自分を振り返ってみると上手に描けないときか逆に載っている時にそんな顔をしているようです。(無意識のうちにしているので……)。

2014/12/12

キャラクターの表情集はどのくらい必要か?

演技の1つ「表情」の設定

キャラクター設定をするにあたって、もう1つ大事なことがあります。動きを作る(演技をさせる)にはキャラクターがその時に「どんなかんじょうでいるかをかんがえなければいけない」のですが、そのためにキャラクター表には、「表情集」というものも作られています。
各キャラクターごとに笑った顔、怒った顔、悲しい顔など、少なくとも6パターンぐらいの表情が描かれています。これらの表情集は、キャラクターデザイナーが原画を描く人のために、「このキャラクターはこんな怒り方をしますよ、こんな泣き方をしますよ」などと指定や参考のために描いたものです。キャラクターによって性格が変われば、その動き(演技)も変わってくるわけで、それぞれの演技の癖も伝えるのに必要な設定になります。さらに言うと、2Dのアニメーションは3DCGと違って立体ではないので、角度の違いの絵は自分で描かなければならず、この「表情集」は立体的にキャラクターの出材を見せるのに非常に大事なポイントとなるわけです。つまり、2Dのアニメーターにとって動きを作るということは、立体を理解して形をとれる(画が描ける)ということにつながるわけです。

2014/12/11

意外と知られていないキャラクター表の重要度

「らしさ」を表現するキャラクターのポーズを見つける

「模写」することの本当の意味

まずはこの画のキャラクターのポーズ例を、ざっと見ていってください。それぞれキャラクターの性格が出ています。女性の場合男性キャラクターのように体格差がない分、ポーズには特に気を使います。おとなしい性格化活発なのかポーズだけでもわかりますよね。アクション系キャラクターのように、はでなアクションが加わると小物を持たせなくても職業や役柄もわかってくるようになってきます。
逆の見方をすれば、ポーズや動きもキャラクターデザインの一部なのです。それを知るために見キャラクター表(設定書)や広告にもよく目を通してみてください。みな、キャラクターの個性がよくわかるポーズをしているはずなのです。学生の中には模写を良しとせず(人まねの卑怯なやり方と考えているらしいのですが)、

あくまで自分流の描き方にこだわる人が少なからずいます。しかし、私たちプロにとっては絵柄を映すのではなくポーズの勉強のために模写をします。中には「ウソパース」や腕や脚を「誇張」した、デッサンの先生に見せたら怒られそうなポーズをとるキャラクターもいます。これはアニメーターも承知の上で、より「らしく」、より「おもしろい動き」にするためにわざとやっていることなのです。つまり、すべてわかってやっているのです。
必要とあればキャラクター表のそれよりも、カットやシーンごとにもっと誇張して描いてしまうことも多々あります。アニメーションの面白さってストーリーのみならず、動きののみならず、キャラクターデザインのみならず……それぞれが微妙に絡んでいますね。

2014/12/10

意外と知られていないキャラクター表の重要度

個性を統一させるために

私たちはコスチュームやその絵柄意外にもキャラクターごとのポーズ(動き)をキャラクター表に求めます。このキャラクターだったらこんな動きをするだろう、あのキャラクターだったら立ちポーズはあんなのがよいだろう、と。実際にキャラクター表には三面図のほかに、キャラクターごとの表情集た独特のアクションポーズも描かれています。ある意味アクションやモーションはキャラクターデザインの段階から始まっているわけです。言葉を変えてキャラクター設定といったほうが、わかりやすいでしょうか。
それは、同じキャラクターでも感情の度合いやシーンによって歩き方や走り方が変わるのと同様、それぞれの演技(動き)が必要だと考えているからです。
今の日本ではシーンごとにアニメーターが原画を描きますが、昔のディズニーでは作品一本を通してキャラクターごとにアニメーターがついて、そのキャラを動かしていました。つまり、アニメーターの演技がそのまま各キャラクターに反映され、個性を出していたのですね。
以前こんなことがありました。柔道を題材にしたあるアニメーションなのですが、主人公のライバルは大変気の強いキャラという設定でした。とこラオが、主人公との試合が始まった瞬間に手がぶつかりそうになり、思わず目をつぶって顔をせ向けてしまっているという原画を描いてきたアニメーターがいました。モーション自体は下手ではないのですが、このキャラの場合は殴られても痛くても本来なら主人公の顔を睨みつけているべきシーンなんです。根本的なところでキャラと作品の方向性が変わってしまうので、当然リテークになって描き直しになります。アニメーションの第一歩はまずどんなキャラクターなのか知る(考える)ことなのです。
学生アニメやイラストでもみんな最初に悩むのがポーズで、顔はすぐ描けるのに手足は描いたり消したりを何十回もやっています。キャラの性格や設定がしっかりできた人ほどさらさら描けているようで、これは「この性格だとこんなポーズ」という描き手と読者の共通認識があるのと一緒です。悪い言い方をすれば「ありがち」ということなのですが、作り手としては絶対に必要なことです。

2014/12/09

意外と知られていないキャラクター表の重要度


キャラクター表とはなんなのか?

みなさんは、アニメやゲームのキャラクター表を見たことがありますか? アニメーターは仕事上、キャラクター表を見なければ話にならないので(よい仕事ができないので)1日として見ない日はありません。あたりまえといえばあたりまえなのですが……実のところその感覚で学校で授業をしていると、アニメーター脂肪の学生でも「みたことありませーん」「知らなーい」という返事がおおくちょっとおどろいてしまいました。いや本当はそれが普通なんでしょうが、ゲーム雑誌でも時折取り上げているのに、アニメーターになりたい人でも意外と興味がないというか重要視されていないのですね。
集団で一つの作品を作る場合には共通の認識が必要で、キャラクターデザイナーが監督と打ち合わせをしながらおおもとになる絵を描いてゆきます。ほかのアニメーターはそれを見ながら作画するわけですが、コスチュームのみならず背景や世界観はもちろんのこと、はては作品の方向性や演技まで影響を及ぼすことにもなりかねないので、決め事として絶対に必要なものです。いや、これはちょっと言い過ぎかもしれませんが……。
そこで、キャラクター表や広告によく使われるポーズをどんどん見て学んでもらいたいと思います。

2014/12/08

プロのアニメーターでもやっぱり手のポーズには悩む

アニメならではの手の形

みなさんもキャラクターを描いていて、手のポーズに困ったことありませんか?アニメーターだって悩みます。手はキャラクターを描く中でも、もっとも難しい部分にはいります。そこで、ここにほかの業種では絶対に見られないアニメーションくさい(?)ポーズが生まれてきました。
5本の指をしっかり伸ばし、別々の方向を指している手の形は、よく見ると不自然ですよね。ところが、もちろん手のアップで細かい演技をするときにはちゃんと演技させますが、派手なアクションシーンの時には描きやすくて都合がいいのです。時間に追われて仕事をしていると、アニメーターは無為意識こういうっを描いてしまうことがあります
基本的にあにみえーションはノーマルの動きを誇張したり、観客にわかりやすく省略したりするものです。しかし、描きやすさとアニメーターの考える「かっこよさ」があわさって、ときにはこんな変なポーズも出てきます。

2014/12/07

個性を生み出す、キャラクターの動きの秘密

キャラクターの個性や性格を感じさせるためには、アニメーションの場合はキャラクターの造形、見かけだけでなく、その動きにも個性ある動きを指せないといけません。まさにアニメーションさせるのです。



個性があるからこそ好きになるアニメーションのキャラクターアニメや漫画とゲームの差は?


アニメーターにとって、動きを作るということは、キャラクターに演技と表情をつけることです。さらに、やわらかい動きにするためには背骨の曲がり具合がとても大事です
ところで、アニメーションを描くためにはなぜこんなものに気を使うのか?スポーツ選手の動きについて説明したいと思います。
スポーツといってもいろいろありますが、一昔前ではアニメでは野球のアニメが有名になりました。しかし最近は野球物のアニメや漫画はあまり見かけませんね。しかし、一方ゲームとしての野球や実際のテレビ野球中継は今も根強いファンを持っています。
過去にいわゆるスポ魂ものと呼ばれたジャンルの作品が、マンガやアニメーションの世界でありました。とくに、野球を題材にしたスポーツのアニメーションや漫画がたくさん作られていました。今のゲームと昔のスポ魂アニメはたとえば素材として同じ野球を取り扱っていても同一線上にありません。
テレビの野球中継などを見ることとしてのゲームは、その名の通り、システムとしてのゲームを楽しむものです。そのためにアニメーションや漫画とは根本的に方向性が違います。比較対象にするものでもありません。しかし、ここでちょっと理由を考えてみてください、スポ魂ものはなにがよかったのでしょうか?
実は、主人公が努力をして、苦しいけれど最後には目的を達成する。その過程でライバルや仲間とのやり取りがドラマとして面白かったわけですね。これは時代の流行りすたりがあったとしても、根性論があってもなくても、アニメーションとマンガの面白さの要因というか本質とも言えます。ちょっと想像してみてください、アニメーションや漫画でセリフはしゃべっているけれど、表情がなく淡々と試合をしている……そんなアニメーションを面白いと思いますか?

2014/12/06

原点は誇張と描きやすさ

アニメや絵をかくときはやはり書きやすさ

正直に言ってしまうと、両足で立っているポーズより、S字のように重心の位置が分かっているほうが描きやすいのです。アニメーションっぽい画というのは、この「描きやすい」というのもポイントになっています。
いくら、リミテッドアニメで枚数が少なくなったといえども、大量に作画をしなければアニメーションは作れません。そのため、より早く、より描きやすいポーズを求めていくうちに、日本のアニメーションならではの独特のポーズが生まれてくるわけです。
S字なら実写(実際の人間)でもよくみられると思いますが、動きを作るときには、人間の全身のみならず、手とか指先までその演技に合わせるわけです。

2014/12/05

キャラクター表でもポーズに工夫を

立ちポーズに見る独特のスタイル

横の絵を見てください。立ちポーズの場合、たいてい

はどちらかの脚に重心がかかっています。また、
この方が描きやすいのです。
ちなみに、アニメを制作する際にはまず、キャラクター表とかイメージイラストを何枚か描きますが、コスチュームデザインのみならず、個性や性格を表すためにも各キャラのキャラクターに合わせたポーズをとらせます。キャラクターは役者なので当たり前のことなのですが、新人アニメーターは動かすことに精いっぱいで、個性のある演技までは頭がまわりません。そのためのキャラクター表でもあるのですが、これは良い意味でも悪い意味でも記号化された動き(演技)とポーズになります。
それぞれのキャラクターの立ちポーズがちがっていて、それぞれの立ちポーズがキャラクター個々の性格を表していますね
また、アニメーターの描く立ちポーズで一番多いのは片足に重心を載せたポーズで、特に女の子キャラによく見られます。フィギュア化されたアニメキャラは、さらに「らしく」見せるためこのポーズを極端に誇張しています。この重心がかかったポーズは、特に美少女キャラでなくてもとる立ちポーズですが、一部の作品を除いて、3DCGではあまり見かけません。いわいゆる「オタク」系のキャラのイメージが強すぎてさけられているのでしょうか……その3DCGであえてこのポーズをとらせてみたらどうでしょうか
この片足に重心がかかっているポーズは、アニメーションのキャラクターだけではなく、モデル業界でも基本のポーズとして通用しているものです。首から上の頭と胴体、それと腰から下の脚に角度とひねりを別方向にした、S字またはZ字のポーズといわれるものです。フィギィアにみられるように、そこの角度がきついほどアニメや漫画きゅらに使われ、リアルキャラほど角度は緩やかになります。
また、体重が乗っている側の脚を「ベーシックレッグ」、そして自由に動かせる(たいじゅうがのっていない)側の脚を「ショーレッグ」といいます。同じS字のポーズをとっていても、このショーレッグのポーズの取り方を変えていくことで、各キャラクターの個性、性格などを出していくことができるようになります。
ところで、新人アニメーターでは、まだまだデッサンの苦手な人がいるのですが、そんな人の場合、よくこの段階でつまずいてしまうのです。
そういう人へのアドバイスとしては、頭(または鼻)の位置とつま先の位置に気を付ければ第1段階はクリアできるということです。それから、歩きの時と同じように、足首が肩幅(または頭)より外側になると人間は立っていることができなくなります。これは、実際自分でやってみるとよくわかるはずです。

2014/12/04

キャラクター表でもポーズに工夫を

動き途中の絵と動かすための絵


フィルムだろうが、デジタルだろうが、2Dアニメーションも3DCGも実写だって、基本は1枚1枚違う画像を連続表示することでムービーになっています。「目」で見る限り「時間」というものがある限り、それ以外の動画の表現方法はありません。
アニメーションのキャラクターをフィギィアと比較するものではないといっても、やっぱりアニメは動く「1枚」の画をたくさん描くことになります。「のこし」、「ため」みたいな動かす技術も結局1枚の画像になりますよね。改めて考えてみると、表示の時間と画像枚数が違うだけで実写とアニメのような動きの違いが出るものでしょうか。
実写の映像を「コマ抜き」してテレビアニメのようにリミテッドにしても、やっぱりアニメのような動きにはならないんですね、これが。それは実写だから当たり前なのですが、アニメーションではコマが足りなくても特有のキャプチャされたかのような滑らかな動きを作れます。逆にいくらリアルに描いても、降るアニメであっても実写のような動きにはなりません。何が違うのでしょうか?
結論を言ってしまうと、日本の2Dアニメーションには独特のポーズの取り方(動かし方)というか画の描き方というものが存在しています。単純に動かすための理論・理屈ということよりも、アニメーターの求める「かっこよさ」というものに近い感じで、それはポーズだけではなく構図の取り方やカット割りにも出てきています。これは、リアルが得意のアニメーターやコミカルが得意なアニメーターに限らず、それぞれの個性出しつつも作品に関係なく共通するものです。